- ホーム
- 現場の裏側ブログ | 株式会社クリエート - Part 50
現場の裏側ブログ
現場の裏側ブログ
集合住宅に暮らしていると、周りの音が気になることがあります。
そんなときにおすすめなのが、防音材や吸音材を使用したリフォームです。
しかし、「防音については多少の知識があるものの、吸音についてはよく知らない」という方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、吸音の原理とその種類などについて詳しくご紹介します。生活音が気になるというご家庭は、ぜひ参考にしてくださいね。
そもそも吸音とはいったいどのような原理なのでしょうか。まずは、吸音の原理や吸音率について見ていきましょう。
たとえば、多孔質な吸音材に音が入り込み、その中で音が拡散することによって、その空気振動が直接内部の気泡部分の空気に伝道します。
その際、気泡の面では空気の粘性摩擦が発生し、音のエネルギーの一部分が熱エネルギーに変化し、反射音が小さくなることを「吸音」と言います。これが吸音の原理です。
防音とよく似た吸音ですが、どんな違いがあるのでしょうか。
防音は、外部からの音を遮断したり、音が漏れるのを防いだり、または音を小さくさせるための仕組みなどを指します。
それに対して吸音は、音を吸収することを言います。吸音は、防音するための対策の一つを指しているのです。
音が材料に入ると、そこで反射・透過・吸音されます。
吸音率とは吸音材の性能を表すもので、入射した音エネルギーに対し、反射されない音エネルギーの比率のことなのです。
集合住宅に暮らしていると、「音」の事で悩む場合があります。
音に関するお悩みの中でも、以下の様なお悩みに対して、吸音は効果を発揮します。
*赤ちゃんの泣き声がご近所に迷惑をかけていないか心配
*室内で思いきりカラオケを楽しみたい
*外へ音漏れはしていないが、ピアノを練習するとすぐに耳が疲れてしまう
*反響や残響が多く、楽器の音がクリアに聞こえない時
次に、音のお悩みを解決する吸音材の種類をみていきましょう。
多孔質系の吸音材とは、細かな小さい穴がたくさん開いている繊維質な素材やスポンジなどを使った吸音材です。
多孔質系の吸音材には、グラスウールやウレタンスポンジなどがあります。これらはコストパフォーマンスが高く、幅広い用途に使用できます。
振動板系の吸音材とは、薄い板や紙などに音が当たると振動が起きて、音で発生した振動エネルギーにより音を減衰させる原理を持った吸音材の事です。
膜状になったシートやフィルムなどを使って振動を吸収し、共振周波数を弱めて吸音します。振動板系の吸音材にはふすまや障子などがありますが、吸音効果はそれほど高くありません。
共鳴型系の吸音材とは、音の共鳴減少を利用し、空気自体を激しく振動させて、摩擦音で音エネルギーを消費させるという原理を持つ吸音材です。
有孔ボードやパンチングメタルなどの吸音構造は、後ろに吸音層を設けることで小さい穴から大きな体積を持つ空気層に音が入り込むことで、吸音効果を高めます。
吸音材の素材にはいろいろな種類があります。リフォームなどでよく使われる吸音材の種類をみていきましょう。
ガラスの繊維を短くした材料で、素性は石灰やソーダ、シリカ、フェノール樹脂などで作られています。
吸音性が高いのはもちろんですが、断熱性や不燃性にも優れています。
また、グラスウールは非常に軽いので、建築用として使われることが多いです。グラスウールの特徴である繊維の細かさで、届いた音を熱エネルギーに変化し、吸音効果を発揮します。
鉱物から生成する人工の繊維で作られた吸音材です。
日本では古くから、建築材料として防火や耐火、保温、吸音材として幅広く利用されてきました。ロックウールは吸い込んだ音が中で熱エネルギーに変換され、音が吸収される仕組みになっています。
フェルトは、羊などの動物の繊維を使い、シート状に加工した材料です。手芸などに使われることも多いですが、吸音材としてもよく利用されます。
石綿板は、石綿とセメントを材料とした吸音材です。
主に建築材料として天井や屋根に使用されることが多く、形や形状はさまざまです。石綿板の製法は、セメントと石綿を混ぜて水を加えて、泥状にし、すきとってロールに巻きます。そして、重ね合わせて上から圧力をかけ、圧縮させて材料を作ります。こちらの吸音材は、耐久性が高く不燃性で、吸音力も高いのが特徴です。
普段、気を付けて生活していても音のお悩みはどうしてもついてくるものです。
まずはプロのリフォーム業者に相談して、吸音・防音のどちらで解決するべきかをプロに相談してみましょう。
あなたの家や目的に合った素材を使ったリフォーム計画を立て、快適な暮らしを手に入れてみませんか?
ぜひ、親身になって相談を聞いてくれるリフォーム業者に相談し、音のお悩みを解決してくださいね。