現場の裏側ブログ

9月, 2018 | 株式会社クリエート|記事一覧

マンションなどの集合住宅に住んでいると、お隣や上下の部屋との距離が近く、どうしてもちょっとした音が気になりやすく「騒音トラブル」に発展しやすいものです。

 

上の階の住人の方の足音・お隣の掃除機や洗濯機の音など・・・生活していくうえでどうしても防ぐことのできない音ですが、時間帯にもよりますし、毎日ともなるとやはり我慢にも限界があるというもの。

 

集合住宅で騒音に悩まされたとき、どのような対策を講じれば「ご近所トラブル」に発展することを防ぐことができるのかを考えてみましょう。

 

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騒音とご近所トラブル
大手不動産ポータルサイトの「SUUMO」が行った「気になる近隣の音ランキング」上位を見てみましょう。

 

1位:子どもを叱りつける親の声
2位:子どもの騒がしい声
3位:子どもの泣き声
4位:ペットの鳴き声
5位:子どもの足音
6位:人の話し声
7位:楽器の音
8位:テレビ・音楽などの生活音
9位:洗濯機の音
10位:目覚まし時計の音・掃除機の音

 

これらはマンションに限った騒音問題ではありません。しかし足音や声・家電製品の音などは近隣と密接している集合住宅なら、戸建ての住宅よりもさらに気になるものなのではないでしょうか。

 

このような騒音は「ご近所トラブル」となり、ときには警察沙汰や裁判にまで発展してしまうケースが見られます。

 

騒音による「ご近所トラブル」日本初の事例とされている事件が1974年に神奈川県で発生して以来、わたしたちの騒音への意識が一転したと言われています。これはお隣のピアノの音を騒音と感じご近所トラブルに発展し、最終的に人命が奪われる結果となってしまった非常に痛ましい事件で、「生活音が犯罪の引き金になる」と当時は驚きとともに大変センセーショナルに報道されました。

 

このように犯罪にまで発展するケースはまれですが、騒音をめぐってご近所といがみ合ってしまうようなケースは今日、日本全国に見られます。

 

 

騒音の「受忍限度」とは

マンションなど集合住宅での騒音には「受忍限度」というものがあります。騒音の「第三者による判断基準」をつくることを目的としたものです。

 

簡単に言うと、生活するうえで出る音は仕方のないものでお互いさま。ある程度の騒音はみなさん我慢しましょう、というものです。

 

環境庁が定めている「騒音の基準」は、日中(6時~22時)は65db以下・夜間(22時~6時)は60db以下。なにが騒音で何がそうでないかは人によって難しいところ。しかしマンションに住んでいて隣人の生活音が気になっているという方も、実はお隣・上下の階の住人の方に「あの部屋の人の音、いつもうるさいなあ・・・」なんて思われているのかもしれないのです。

 

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マンションで騒音に悩まされたら
マンションで隣接する部屋の住人の方の騒音が気になった場合はどのようにすればいいのでしょうか。

 

絶対にNGなのは、その騒音の発生元である部屋の住人の方に直接クレームを伝えに行ったりと、当事者同士で交渉しようとすること。これはマンションに限ったことではありません。当事者同士での交渉はお互いに感情的になってしまったりと、さらなる問題に発展しかねないからです。これまで騒音が原因となって報じられるようなひどい「ご近所トラブル」のほとんどが、当事者同士の話し合いがこじれて起きたものです。

 

マンションでの騒音問題に悩まされている場合はまずはマンションの管理会社に連絡を入れましょう。管理組合がある場合は、定例会や総会の際に騒音についての定義をするのもいいでしょう。

 

 

ご近所付き合いを大切に
1999年、NHKが日本全国を対象に県民意識調査というアンケートを行いました。

 

その中で「ご近所付き合いを心がけている」と回答した住民がもっとも多かったのが島根県・もっとも低かったのが東京都でした。このふたつの都道府県の人口一万人あたりの騒音苦情件数を比較すると、東京都の方がなんと約8倍も多いことが分かりました。ご近所との付き合いが比較的希薄ともいえる都心のほうが、騒音がトラブルに発展しやすいことがわかるデータですね。

 

とくにマンションは「ひとつ屋根の下」にたくさんの家族が共存しているともいえる状態です。どんな家族が住んでいるのか?顔を覚えてあいさつを交わすだけでも印象が違ってくるはずです。

 

「お隣のご主人はいつも帰りが遅いな、仕事忙しくて大変なんだろうな」「あのお部屋のお嬢ちゃんは、ピアノの練習をいつもがんばっていて、上手になってきたな」など、ご近所との信頼関係を築くことですこし心にも余裕が生まれ、快適に暮らしていけるようになるのではないでしょうか。

 

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環境を守り、マンションでの暮らしを守る
かといってもやはり、音は気にならないに越したことはありませんよね。いくら信頼している同じマンションの住人の方でも度を越した騒音は気になるものです。

 

クリエートではマンションのリフォームも多く手掛けています。ご近所と近いマンションだからこそ、防音・遮音施工でご自宅の環境を守り、集合住宅の中でも快適に生活していくためのリフォームを検討していただきたいと思います。

 

たくさんの人が暮らす集合住宅。ご近所もご自身のご家族も、暮らしやすい環境を整えてお互い気持ちよく生活していきたいですね。

郊外の閑静な住宅街。最近とても人気がありますよね。

 

都会の喧騒を離れ、静かで環境のよい郊外にはベッドタウンが次々とでき、マンションなどの建設も進んでいます。街並みも新しく、どんどんと発展していく郊外の住宅地に念願のマイホームを構える人が年々増えています。

 

郊外に建設されることの多いものには住宅街の他にもうひとつ、広大な敷地を必要とする空港があります。

 

日本を訪れる外国人観光客も増え、東京オリンピックに向け今後はますます増便が予想されます。そんな飛行機の騒音に悩まされている、これからが心配という方も多いのではないでしょうか。

 

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飛行ルートに見る騒音
日本の玄関口のひとつ、羽田空港を例にとってみましょう。

 

オリンピックに向け、国は羽田空港への新しい飛行ルートを計画しているそう。都心の真上を飛行機が飛ぶことになるようです。

 

都心、大井町付近を飛行するルートでは高度300メートルが予定されています。高度300メートルと言われてもなかなかピンと来ませんが、東京タワーが333メートル。その東京タワーよりも低いところを飛行すると考えると、すこし心配になってきますよね。

 

大井町駅付近をジェット機が飛行する場合、約80dbもの騒音が発生すると予測されています。これは交通量の多い幹線道路・地下鉄の車内で窓を開けた時・稼働中の機械工場の音に相当する音とされていますので、相当なもの。

 

なにも飛行するのは東京の都心の上だけではありません。青山・代官山・白金など閑静なベッドタウンとして知られる住宅街の上も例外ではありません。

 

そして近年はタワーマンションの建設ラッシュ。高層階の場合は30階付近で地上高は約90メートル。それだけ飛行機に近くなり、騒音も大きくなることは容易に想像できます。

 

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住宅街と航空機騒音
大阪の伊丹空港の飛行ルートでは、実際に低空でジェット機が飛行しており、すでに騒音問題に悩まされている住宅街があります。新大阪駅からほど近いとある住宅地では高度300メートルで大型の航空機が飛行しており、住民は騒音に悩まされる毎日を送っています。

 

愛知県内でも、とくに県営名古屋空港(小牧空港)を利用するとわかりますが、住宅街のスレスレを飛行しているような感覚になりますよね。

 

小牧市が定期的に計測している小牧空港の航空機騒音は、「航空機による70dbを超える騒音(飛行音・地上騒音)が5秒を超えた」回数が年間25,000回近くにも。

 

70dbといえばにぎやかな繁華街やすぐ近くで掃除機をかけているくらいの「かなりうるさい」とされるレベル。それが毎日、1日に70回ほど観測されているわけですから、住民にとってはかなり深刻な問題です。

 

 

飛行機だけではない、空の騒音
空の騒音はなにも飛行ルートの真下や空港周辺の住宅街にかぎったことではありません。警察・消防・報道・自衛隊・そしてドクターヘリ。そう、ヘリコプターです。

 

飛行機よりもはるかに低い位置を飛行しますし、プロペラの音はかなり響きます。緊急性の高いときに使用されることも多いので、早朝や深夜に飛ぶこともあります。

 

事件や事故・急患搬送や人命救助のためなどに使用されることの多いヘリコプターですから、なかなか苦情や不満を訴えることができず悩んでいる方も多いと言われています。

 

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空の騒音が及ぼす影響
毎日毎日起こる航空機騒音。その音の大きさから我慢できるレベルを超えてしまうことが多いです。365日このような騒音にさらされている住環境はよい環境であるとは言えないですよね。

 

早朝から飛行する飛行機でゆっくり眠れない・うるさくて窓を開けられないのでエアコン代がかさむ・赤ちゃんのお昼寝ができない・・・悩みは尽きません。
そんな環境で長年生活し続けるというのはストレスとなり、健康にも悪影響を及ぼしてしまいます。

 

騒音問題はそれだけではなく、「騒音のひどい、暮らしにくいところ」と不動産価値が下がってしまうこともあるといいます。

 

騒音・振動・悪臭の発生する施設や危険物を取り扱う施設・墓地や刑務所などの「嫌悪施設」の近くは資産価値が下がってしまうことはよく知られていますよね。この「嫌悪施設」に明確な基準はありませんが、航空機のゴウゴウという騒音が毎日響き渡る場所に立つ家というのはあまり住みたくないと考える人が大半なのが当然。

 

とくに高層階のマンションは地上から100メートル近くも高い場合が多く、それだけ騒音問題も深刻。不動産価値が下がってしまことも考えられます。

 

人の生活にとっても、不動産のためにも、騒音にはしっかりと向き合っていく必要があります。

 

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空との共存のために
空が便利になるということは、わたしたちの生活もそれだけ豊かになり、潤っていくということ。わたしたちが生活を営むうえで空の恩恵を受けない、というのはもはや考えられないでしょう。

 

だからといって空の騒音を我慢して暮らしていくべき、ということはありません。

 

ご家族が快適に暮らしていく環境を守っていくのは自分自身です。マイホームをより暮らしやすくするリフォームの項目のひとつに「防音・遮音施工」を組み込んで、どんな環境でも快適に暮らし続けていける住まいを手に入れていただきたいと考えます。

 

防音・遮音施工の実績豊富なクリエートにぜひご相談ください。