現場の裏側ブログ

7月, 2020 | 株式会社クリエート|記事一覧

こんにちは!クリエートです。
前回の窓の種類と位置による効果に関係し、
今回のブログでは掃き出し窓の施工事例をご紹介します。

 

名古屋市千種区にある戸建て新築分譲住宅にて、ピアノ2台を設置するピアニストルームのご依頼をいただきました。

 

■施工前
施工前

 

掃き出し窓(テラス戸)は2か所あり、
隣家との距離も近く、セキュリティやプライバシーなど気になる面がございました。

 

■施工後
施工後

 

1つ目の窓
出入口建具の取付向きを内開きから外開きに変更し、内側には防音性能ドアを設置しました。
こちらのインナーサッシにはLOW-E複層ガラスを使用しています。
※LOW-E複層ガラス…ガラス同士の間に空気層があるため、暖房効率が良くなる、結露しにくい、遮音性能・防音性能に優れる、防犯面で有効性がある

 

2つ目の窓
隣家に近い掃き出し窓部位にはガラスブロックを積み、柔らかい日差しを取り込む採光窓としました。

 

ピアノ2台を設置するためもちろん遮音性能にもこだわりました。
完成後の遮音性能試験に於いて、室内から 110db以上の発生音に対し、

外壁から1mの地点でDR-65の性能が得られました。これは部屋の中からの楽器音が、外では通常時に全く聞こえないほどとなります。
※DR-65…遮音等級。もともとの家や部屋が持っている遮音性能と、防音室が持っている遮音性能を合わせた合計の遮音性能。

 

まとめ

 

「楽器を演奏できるようになりたい」様々な方が描く夢の一つではないでしょうか。
今回施工を行った部屋から、たくさんのピアニストが羽ばたくことを祈っております。

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窓には多くの種類があり、効果や役割もさまざまであるということをご存知でしょうか?どの住まいにも必ずある窓はあまりにも当たり前に存在しすぎて、あまり深く考えたことがない、という方がほとんどだと思います。

 

日本の家屋の窓はただの「壁に開いた穴」ではなく、壁の建具の一部として存在しており、「間戸」が講じて「窓」になったという説もあります。

 

リフォームなどで窓を選ぶ必要があるときに困らないよう、窓の種類やそれぞれの役割についてご紹介していきたいと思います。

 

 

引き違い窓

ふすまのように2枚の窓をレールにはめて左右に開閉するタイプの引き違い窓は、日本の住宅や建物でもっともポピュラーな窓です。

 

ガラス戸に網戸・鎧戸(ルーバー)など複数の建具を重ねて設置することができるうえ、さまざまな場所に取付可能で空間の仕切りにもなり非常に便利。

 

メリット:誰でも開閉しやすい・取り付けやすい・開閉具合の調整がしやすい

注意点:外側のガラスの掃除が室内側に比べると手間

 

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上げ下げ窓

2枚の窓を上下に開閉する窓で、2枚とも開閉できる「両上げ下げ窓」と1枚だけを動かすことができる「片上げ下げ窓」が一般的です。

 

こちらは欧米でよく使われている窓で、洋風の住まいにおすすめ。好きな位置で固定して開けておけるので、風通しの良さを調節しやすいのが魅力です。

 

メリット:防犯性が高い・通気性が高い・外側のガラスも掃除しやすい

注意点:窓の重量を考慮する必要がある

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すべり出し窓

窓枠の上下または左右に溝が入っており、外へ向けて横や縦方向へ斜めにすべり出しながら開ける窓です。

 

少し開けただけでは外から室内が見えないのでトイレの窓などによく使用されており、曇りガラスと組み合わせて、目隠し効果をUPさせて使われています。外気を取り込みやすく、効率的に換気できるというメリットがあります。

 

メリット:外から見えにくい・換気が効率的・外側の掃除がしやすい

注意点:縦すべり出し窓の場合、雨に配慮が必要

 

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倒し窓

蝶番を窓枠の下部分に取り付け、内側または外側に倒して開閉します。

 

内倒し窓は洗面所やキッチンに、外倒し窓は高い場所の換気や採光に設置されています。内倒し窓は、お隣との距離が近い場合などに特におすすめで、こちらも曇りガラスなどで目隠し性能を上げて使われることもあります。

 

メリット:外から見えにくい・排煙や換気性能が高い・スペースが気にならない(内倒し窓)

デメリット:カーテンやブラインドを取り付けられない場合がある

 

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はめ殺し窓

FIX窓とも呼ばれるはめ殺し窓は開閉ができないタイプの窓で、天窓として採光や景色を楽しんだりするためのものです。

 

開閉する必要がないため天井などの高い場所にも取り付けることも可能。角型はもちろん丸型など形状も豊富で、デザイン性を高めるために設置することもあります。

 

メリット:デザイン性が高い・明るくなる・眺望が良くなる・部屋の印象が上がる

注意点:換気ができない・壁として考えた時は断熱性が下がる

 

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出窓

外壁から突き出した窓で、オシャレな窓というイメージの親しみやすい窓です。

 

部屋の空間に奥行ができることで広く感じ、出窓の内側のスペースを自由に使うことができるため、カフェや書斎・コワーキングスペースなどさまざまなシーンで使われています。はめ殺し窓や両開きの窓など組み合わせも豊富です。

 

メリット:部屋が広く感じる・スペースを有効活用できる・デザイン性が高い

注意点:窓際の暑さと寒さ対策が必要

 

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掃き出し窓

リビングなどから庭やベランダに繋がっており、出入口となる大きな窓です。部屋のホコリを窓から外へそのまま履き出せることから、「掃き出し窓」と呼ばれるようになりました。

 

風通しや採光の効果が高く、眺めも良くなるのでデザイン性能も非常に高い、無くてはならない万能な窓です。

 

メリット:換気や採光の性能が高い・眺望が良くなる

注意点:しっかりとした防犯・断熱・防音対策が必要

 

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腰高窓

その名の通り部屋の中央部分・腰の高さにある窓で、出窓もこの一種。住まいの窓として皆さんが思い浮かべる最も一般的な窓はこの腰高窓ではないでしょうか。

窓の下に家具を配置しやすく、小さなお子さまがいらっしゃるご家庭でも、きちんと対策をしておけば、外に出てしまったりベランダから落下という心配がありません。

 

メリット:防犯性が高い・家具が配置しやすい・冷暖房の効率が上がる

注意点:出入口には使えない・掃き出し窓と比較すると採光性能が低い

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まとめ

ひとくちに「窓」と言っても、これほどたくさんの種類があるんです。それほど窓は住まいに欠かせず、たくさんの役割を担っているということがうかがえます。窓にも適材適所があることが、お分かりいただけたでしょうか。

 

窓ひとつで住まいの性能はバツグンに上昇し、生活の質も高まります。リフォームをお考えの際は、窓にこだわってみるのも楽しみになりそうですね。