現場の裏側ブログ
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家でドラムなどの打楽器を練習したいけど、音漏れが気になる……。音量だけでなく、あの振動音も抑制したくて……。
打楽器を演奏される方から、こんなお悩みをよくいただきます。
打楽器の音量と、あの独特の振動音が響く聞こえ方は、ご近所との騒音トラブルの原因にもなりやすいところ。
けれど、そんなトラブルの心配をせずに、思いっきり演奏したいですよね。
今回は、打楽器の振動音を抑制する、防音対策についてご紹介します。
結論から言うと、打楽器の振動音を抑制するには、対策として、「防音室工事」を行うのが最も効果的です。
振動音というのは非常に曲者で、通常の防音工事だけでは解決できません。振動音とは、建物そのものを伝っていく音であり、防ぐのがとても困難だからです。
「そこそこの防音」止まりで問題解決には至らず、かけた費用が無駄になってしまった……。こんなことすら起こりえます。
ちゃんとした対策を打ち、問題を根本から解決できる方法をとるのが、最善の解決になります。
打楽器による振動音を遮音できることが、防音室工事の一番のメリットです。
単に防音素材を使う工事ではなく、部屋の構造から、防音仕様に変えていきます。
ルーム・イン・ルームと呼ばれ、部屋の床・壁・天井を、建物に直接触れないような構造にすることで、振動や音が外部に直接伝わることを防ぎます。
イメージとしては、部屋の中にもう一つ部屋をつくり、内側の部屋を吊り上げるような形になります。
これに加えて、内部の部屋と外部の部屋の間に緩衝材を組み合わせることで、徹底的に遮音していきます。
遮音性、防音性だけでなく、断熱性、調整熱性にも優れるため、快適な室内環境を作ることが可能です。
防音室工事を行うデメリットとしては、部屋が狭くなることが挙げられます。
部屋の中にもう一つの部屋を作るため、どうしても、元の状態よりも部屋が狭くなってしまいます。マンションなどは床下の都合で、床段差が大きくなることもあります。
また、通常の防音工事に比べると大掛かりなため、費用が掛かるという点もあります。
ただこれは、それだけ打楽器の振動音を防ぐことが難しいことの現れだと、そう思っていただきたいです。
防音室工事は費用が掛かる分、騒音問題に対する確かな解決法です。
気になるところかもしれませんが、この規模の防音工事になってくると、DIYは不可能だと思ったほうがいいでしょう。
ルーム・イン・ルームの構造を施工することはもちろん、振動音を防ぐには、通常の防音以上に、専門の知識が必要になります。繰り返しになりますが、それだけ、振動音を防ぐことは難しいのです。
ですから、打楽器の振動音を抑制するためのDIYというのは、選択肢として現実的と言い難いというのが、実際のところです。
防音に限らず、「安物買いの銭失い」とならないためにも、専門技術・知識が求められる分野ではプロの力を借りるのが一番です。
いかがでしたか?
打楽器の振動音をカットすることは難しく、そのためには、部屋の構造から工事する必要があることが、わかっていただけたかと思います。
「費用だけ掛かって結局、解決できなかった……」、と、こんなことを防ぐには、防音室工事を行ってきた実績のある、信頼のおけるプロに相談するのが一番の近道です。
もし打楽器の防音でお困りでしたら、まずは専門家にご相談ください。
外からの音に対しても、外へ漏れ出る音に対しても、一番大きな要因を閉めるのが「窓」の防音。
音が漏れやすいこの部分の対策は、防音を考えるなら欠かすことができません。
どんな対策をすることで窓を伝う騒音を消すことが可能なのか、どのような防音・遮音効果を得ることができるのかをご紹介します。
まず、対策したい建物が戸建てかマンションかによって、取るべき対策が2つに分かれます。
今回は、両方のパターンを見てみましょう。
マンションの場合、外部建具は共有部分となっています。つまり、外部建具をこちらで変更することができません。
こういった場合、外部建具はそのままに、インナーサッシを入れて防音対策することになります。
防音サッシ、断熱サッシとも呼ばれる物で、もともとあるサッシの内側にもう一つサッシを取り付け、窓を二重にします。元あった窓とインナーサッシの間に空気の層を作ることで、防音や断熱、結露防止などに大きな効果を発揮します。
メリットとしては、防音・断熱性が高く、短い工期で高い効果を得られることがあります。
デメリットは、窓が二つに増えるため、開閉や掃除の際、手間が増えてしまうことです。
防音用として使用するのは主にLOW-Eと呼ばれるガラスですが、他にもベアーガラス(PG)、単板インナーサッシなど様々な種類があります。
また、三重にインナーサッシを設置することで、更なる効果を得ることも可能です。
戸建ての場合は、マンションと違って全て自身の所有ですから、外部建具から改修することが可能です。ですから、外部建具ごと、防音仕様にしてしまうのが、最も効果的です。
新築の場合は、最初から防音仕様を要望することで、通常のガラスから防音ガラスに変更することができます。
また、既存のお家であっても、アタッチメント使用して防音ガラスに取り換えることが可能です。
但し、注意点として、ガラスの重量によって既設されている窓のメーカーさんから、対応不可と言われる場合があることは留意しておきましょう。
音を軽減する、防音専用の合わせガラスのことです。
防音性能はガラスの厚みに比例するため、2枚の板ガラスに防音用の特殊フィルムを挟み込み、厚みを増しつつ音をシャットアウトする機能を持たせます。
合わせガラスの一種なため、飛散防止、防犯ガラスとしての役割もあるのもポイントです。
いかがでしたか?
窓にきちんとした対策を施すことで、防音性能は格段にアップします。マンションはインナーサッシ、戸建てでは外部建具に対策すると、覚えておきましょう。
使う建具は多岐に渡りますが、最後は、軽減したい音の大きさ・種類や、予算との兼ね合いになります。
必要な防音性能を適正な価格で得るためにも、まずは防音のプロに相談し、調査を頼んでみてください。きっと、満足のいく成果が得られるはずですよ。