現場の裏側ブログ
現場の裏側ブログ
古き良き日本家屋の伝統の一つである縁側。
子供のころ、風鈴の音色を片耳に、家族並んでスイカを食べた思い出のある方も多いのではないでしょうか。
懐かしさと日本家屋の純朴な良さを持ち合わせた縁側は、暮らしを豊かにしてくれます。
今回は、縁側の役割や種類、施工の注意点などをご紹介します。
縁側のリノベーションをお考えの方は、ぜひ参考にしてくださいね。
縁側は、室内と屋外をつなぐ多機能空間としていろいろな役割を持ちます。
風通しが良いので、洗濯物を干したり、お茶を飲みながら庭を眺めてのんびり過ごしたりと
工夫次第でさまざまな用途に使えるのです。
縁側と一口に言っても実はいろいろな種類があります。
次に、縁側の種類や特徴を見ていきましょう。
●濡れ縁
建物の周りに建つ柱を側柱といいますが、その側柱の外に出る縁を濡れ縁と呼びます。
雨が降ると濡れるという意味でこの名前がつけられました。
濡れ縁は雨風にさらされることがあるので、水に強い素材を使ったり、
板と板に隙間をあけて水はけを良くしたりするなどの工夫が必要です。
●くれ縁
建物に対して平行に板を張っている雨戸のような内側にある縁側です。現代の民家はほとんどこの形式です。
くれ縁は、外側の戸を開け閉めすることにより、雨に濡れないようにすることが可能です。
●広縁
くれ縁の幅が広く、奥行きがある縁側を広縁といいます。座敷をより格調高くするための贅沢な施設です。
側柱と入側柱の間に設置されることから入側縁とも呼ばれています。
幅が広いので、家具を置いて部屋のように使うこともできます。
では、縁側のリノベーションを施工する際に注意点はあるのでしょうか。
考えられる注意点をご紹介します。
縁側は外からも見えてしまう可能性があるため、プライバシーの確保や防犯対策が必要です。
縁側の配置場所に気を使ったり、防犯ガラスを使った窓や扉を設置したりといった工夫が大切なのです。
濡れ縁にする場合は、耐水対策を行う必要があります。
軒下に濡れ縁を設置すると、雨風が防げるので、ウッドデッキなどより痛みにくくなるでしょう。
縁側設置の価格について注意点をご紹介します。
縁側は、家の外(濡れ縁など)にするか、家の外(くれ縁、広縁など)にするかで
価格帯が異なるので注意しましょう。
濡れ縁は住宅の外部に設置するので、床だけのリノベーション工事で済む可能性があります。
住宅の内部に設置するくれ縁、広縁は、濡れ縁に比べると大掛かりな工事が伴うでしょう。
床材の素材にもよりますが、濡れ縁よりくれ縁、広縁の方が価格は高くなります。
縁側のリノベーション工事は、床面積によっても変動します。
床面積や縁側の種類を考慮してリノベーション工事を依頼することが大切です。
詳細は、施工業者に相談することをおすすめします。
スペースの都合や、外観とマッチしないなど縁側を設置できない場合もあるでしょう。
そんなときは、以下のような代替案を検討してみてはいかがでしょうか。
●インナーテラス
インナーテラスは、壁や屋根、窓、ガラス戸などに覆われた屋内にあるテラスのことです。
屋内ですが、風通しや日当たりが良いという特徴があります。
インナーテラスは、天気や外気に左右されずに、縁側と同じような機能を備えることができます。
●ウッドデッキ
縁側を設置できない場合は、ウッドデッキもおすすめです。
ウッドデッキは、基本的に庭に面した場所に設置されることが多いです。
ウッドデッキを設置すると、「わざわざ靴を履かなくても庭に出られる」「段差がないのでスムーズ」
といったメリットがあります。
ウッドデッキの奥行きを減らし、軒下に収まるようなサイズにすると、縁側のようなスペースができます。
縁側と比べて洋風なイメージになるので、住宅のデザインとのバランスを考えて設置しても良いでしょう。
●ウッドテラス
ウッドデッキに屋根がついているのがウッドテラスです。
テラスは、リビングの延長線上に太陽光をうまく取り入れるために屋根がついた部屋のようなイメージです。
ウッドテラスを設置すると、そこで食事をしたり、洗濯物を干したり縁側のように使うことができます。
いかがでしたか?
縁側について詳しく知ることはできましたか?
コロナ渦だからこそ、縁側で家族団らんする時間も価値のあるものになるでしょう。
仕事や家事で忙しく過ごしていく日々の中で、ほっこりとくつろげるスペースがあるのも素敵ですよね。
縁側があると、そこでお茶をしたり読書をしたりと、穏やかな癒しの時間ができるでしょう。
また、縁側にはいろいろな種類があるので、好みや住宅に合わせて選ぶのも楽しいですよね。
ぜひ、住宅に縁側をプラスして、落ち着ける空間を作ってみてくださいね。