現場の裏側ブログ
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昨今の日本の住宅事情や各地に建設されているタワーマンションの流行などから、マンションに住まいを構える方がいま大変多くなっています。
マンションで暮らす場合、懸念されるのが騒音問題です。
ライフスタイルや家族構成のことなるそれぞれの家庭が「ひとつ屋根の下」に暮らしているわけですから、何気なくごく普通に生活を送っているだけでも、その生活音が「騒音」となってしまう可能性があります。
マンションの騒音
壁ひとつで他のご家庭がすぐお隣・上下で生活しているマンションは、戸建ての住宅街以上に騒音がご近所トラブルに繋がりやすいと言えます。
マンションでの騒音トラブルで一番多い事例が「上階の部屋からの騒音」です。
部屋を歩く足音・子どもが走るという音・ドアの開閉音・床に掃除機をかける音・物を落としてしまった音などが挙げられますが、どれもマナーの悪さから発生している音ではなく、普通に生活を送っていればどうしても発生してしまう音ばかりです。
上階の住人の方が悪気なく発生させてしまっている生活音を騒音と感じる自分が神経質なのではないか・小さな子どもが走るのは仕方のないことだから我慢しなくてはいけない・クレームを言ってご近所との関係を悪化させたくない・・・このように悩んで、ストレスを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
天井の構造
コンクリート打ちっぱなしの部屋のような「直天井」タイプの天井に上から板を張っている天井を「2重天井」と呼びます。
2重天井のような構造の場合低周波の騒音に弱く、階下の天井裏にあたる部分には空洞ができてしまいます。その空洞部分がまるで太鼓のように音を階下に響かせてしまう場合があるのです。
天井の防音対策として市販の遮音シートを使用したDIYリフォームもありますが、テレビの音や人の話し声などはある程度軽減されます。しかし足音など床を響かせて伝わる低周波の騒音に対しては全く意味がありません。
上階からの騒音問題の解決方法
①管理会社へ相談
上階からの騒音に悩まされているからと言って、直接住人の方へクレームを伝えに行くのはタブー。ご近所の関係が悪化することも考えられますし、場合によっては余計なトラブルを生む可能性があります。上階の騒音に悩んでいることを管理人さん・管理会社へ伝えましょう。
マンションの管理掲示板に「騒音に気を付けましょう」という注意喚起の告知をしてもらえたり、各家庭へ「このような騒音被害が発生している」ということを書面などで伝え、騒音への意識向上を訴える初期対策をとってくれるはずです。
②天井のリフォーム
マンションにおいて、自分の部屋からの階下への騒音を防ぐために、床の防音カーペットや防音フローリングなどで対策を講じることが効果的ですが、上階の方にそれをお願いするのは非現実的です。
天井からの騒音を防ぐためには、天井の防音リフォームを行うという方法があります。階下から上階への騒音可能性もありますので、お互いに騒音に悩まされずに解決を図る方法としてはもっとも効率的であると言えるでしょう。
マンションの天井リフォーム
①費用について
マンションの天井リフォームにかかる費用は、希望する防音効果や階層・リフォームする面積・天井の構造や強度によって異なってきますが、一般的に40万円~リフォームが可能です。
部屋全体の天井をリフォームすることが理想的でより安心ですが、施工面積が大きいほど費用がかかりますので、特に静かさを求められるリビングや寝室の天井だけをリフォームすることもおすすめです。
②施工方法について
天井の防音対策のためには、防音・遮音対策の他に、振動をカットするための施工がセットで必要となります。
天井裏に吊り金具⇒空気層⇒吸音材⇒遮音材の順で、防音・遮音・制振の3つの対策をぞれぞれ行います。
この施工が可能かどうかはマンションの天井の構造にもよりますので、まずは詳しく見積もりを依頼することをおすすめします。
③防げる騒音の種類
足音や物音などの騒音を防ぎたい場合にはこのようなリフォームが必要となりますが、「天井の構造」でお話しした通り、話し声やテレビの声などが防げればいいという場合には遮音材・吸音材を取り付けるだけで対策ができることもあります。
防音の希望や目的を明確にしてから、見積もりを依頼しましょう。
まとめ
天井のリフォームは、他のリフォームと比較して施工の難易度が高いと言われていますが、その分成功すれば圧倒的な安心感を得ることができます。
費用もケースバイケースであることが多く、一概にどれくらいかかるという平均値を出しづらいというのも正直なところです。
防音の目的や予算を伝え、よりしっかりとした防音リフォームを納得のいく予算で施工できる業者選びが、特に天井リフォームの場合は必要になってきます。