現場の裏側ブログ

防音・遮音のちょっと知りたいシリーズ~バイオリン練習のための防音・遮音について~

April 21, 2022

ブログ

バイオリンは、マイクを使わなくても、3000人以上のホールで演奏できる程、大きな音を発する楽器です。

「バイオリンを練習するとき、音漏れしていないかが気になる……」
「ご近所さんに聞こえてしまって、それがきっかけで、騒音トラブルになってしまったらどうしよう……」
バイオリンを演奏されるかたで、こうした防音の悩みをお持ちの方は、少なくありません。

自宅で練習できないとなると、音を出して練習できる場所は限られてきます(バイオリンに限らず、練習場所の確保が難しい趣味は様々です)。
一度騒音トラブルになってしまったら手遅れですし、出来れば、そういったことを気にせずに練習できる環境があるのが一番ですよね。

今回はそんな、バイオリン練習のための防音・遮音について、ご紹介します。

 

演奏と防音を両立するには、防音室と吸音材の組み合わせがベスト

 

 
バイオリンの音が外部に漏れるのを防ぐには、気密性の高い防音室を作ること、プラスして吸音材を使用することが、一番の対策になります。

音=空気の振動ですから、気密性の高い部屋を作ることで、部屋の空気の振動が外部の空気に与える影響を抑制することで、音漏れが防げるようになるわけですね。
消音機(ミュート)を使ったり、エレクトリックバイオリンを使う手もありますが、どちらもバイオリン本来の音が出せなくなってしまったり、弾く感覚が変わってしまったりして、本来の上達を阻害するのが困りもの。楽器も変えず、生音で演奏できる対策がベストです。
そして生音で練習するには、楽器に手を加えず、演奏する部屋の防音効果を高めるのが、最も効果的です。

しかし、ただ気密性を上げただけでは、今度は不快な反響音が部屋の中に残ってしまいます。
そこで、吸音材をプラスすることによって、防音と快適な演奏を両立させられるわけですね。

なので、防音室+吸音材の組み合わせによって、楽器や音を変えずに防音対策することが、ベストと言えます。

 

求める防音のレベルと、施工後の部屋の広さを想定しておく


気密性の確保する施工や、吸音性の調整は、工事や専門知識が必要になります。そのため、業者に依頼して、対策することが基本になります。
そして施工前には、必要な防音性能や、防音のために使用できる面積を、よく話し合う必要があります。

細かい計算方法を知っておく必要はありませんが、基本的な考え方として、「既存の部屋の中に、それよりも少しだけ狭い部屋を作る」というイメージを持っておいてください。
既存の天井の高さ、室内の広さと、「どのくらいの防音性能が必要か」という希望を勘案し、部屋の使用感を極力損なわずに、必要十分な気密性・防音性能を確保する。そのためにも、「自身がどの程度の防音性を求めていて、どのくらいなら部屋の広さや天井の高さを防音に充てられるか」を、イメージしておくことが大切になります。
このイメージを業者にきちんと伝えることができれば、それに対してベストな回答を、きちんと示してくれます。

また、吸音材はただ張り付ければいいというわけではなく、少ないと嫌な反響が耳を突くようになってしまいますし、多すぎれば、音を吸収しすぎて、本来の音色からどんどん離れていってしまいます。
そのため、吸音材の調節には適切な施工・調整ができる知識・経験を持ち、なおかつ、あなたの要望を上手く汲み取ってくれる、ヒアリング能力に優れた業者を選ぶことも重要になってきます。
ヒアリングが上手い業者なら、求める防音性能や部屋のイメージが曖昧であっても、それを上手く引き出して、理想の形にしてくれます。

求める防音性能と、そのために使える部屋の広さのイメージ。プラス、それを依頼する業者選びと、そこからのヒアリング。これらが、防音室を作る際の流れになります。

 

まとめ


いかがでしたでしょうか?

バイオリンを練習する時、本番で使う楽器で思いっきり音が出せないようでは、上達するものもしなくなってしまいます。好きな曲を演奏するときは、もっとですよね。
一番身近な練習場所を失わないためにも、ご近所との騒音トラブルを未然に防ぎ、ご自身も気持ちよく演奏・上達できる環境を、作り上げてみてください。
また、予算・素材・施工などの面でお困りでしたら是非、信頼できるプロの力を借りてください。結果的に、最も効率よく、最も大きな効果を得ることができますよ。

お電話でのお問い合わせ
0120-928-849
受付時間 9:00~19:00