現場の裏側ブログ
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マンションやアパートなどの集合住宅では、周りの騒音や自分の家から発生する音を気にしながら生活しなければいけません。
特に、小さな子供がいる家庭だと、「子供がはしゃいだり走り回ったりする音が隣の部屋や下の階の部屋に響くのでは?」と気になる方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、下の階へと響く子供の走り回る音の原理や、その防音対策についてご紹介します。
集合住宅で騒音対策をしっかり行いたい方は、ぜひ参考にしてくださいね。
国土交通省が行った平成25年度マンション総合調査結果によると、トラブルの発生状況内訳で一番多いのが生活音(全体の 34.3%)となっています。
生活音は日々の生活において非常に身近なもので、気になってしまう方も多いのです。
生活音は何か対策をしなければ、ご近所トラブルに発展する可能性もあります。
周りへの音を気にすることなく、また子供がのびのびと生活するためには、効果の高い防音対策を行う必要があります。
では、子供の走り回る音はどうして響いてしまうのでしょうか。
実は、子供特有の歩き方に騒音の原因がありました。
子供は、かかとから着地する「かかと歩き」をします。
かかと歩きは、自分の体重を一点集中でかかとにかける歩き方のため、歩いたり走ったりすると、ハンマーで床を叩くような「ドス、ドス、ドス」という音が階下に響くことになります。成長して大人になるにつれ「かかと歩き」から卒業していきますが、中には大人になっても子供のときの癖が抜けず「かかと歩き」が続き、床下へ音が響いてしまうケースもあります。
子供の走り回る音など床に対する衝撃音には、軽量床衝撃音と重量床衝撃音の2つの種類があります。
まずは、これらの衝撃音の違いを見ていきましょう。
軽量床衝撃音は、スプーンやフォークなどの食器、子供の軽いおもちゃなどを床に落としたときに響く衝撃音の事です。
この衝撃音は、「カシャ」や「コツン」など、軽い高音域の音がします。軽量床衝撃音は床に防音カーペットなどを敷くことで、下の階への防音対策ができます。
重量床衝撃音は、子供がかかと歩きしたり走ったりと鈍い音がする衝撃音の事を指します。
この衝撃音は、「ドスン」や「ドタバタ」といった低い音が出るのが特徴です。
子供の走り回る音などの重量床衝撃音は、防音カーペットだけでは防ぐことができません。
重量床衝撃音の防音対策を行いたい場合は、プロのリフォーム業者に依頼することをおすすめします。
では、集合住宅でできる足音の防音対策にはどのようなものがあるのでしょうか。
「ドスドス」と下へ響く騒音はできる限りの対策をして防ぎたいものです。
子供の走り回る音などの重量床衝撃音を防ぐ主な対策法をご紹介します。
床スラブは、主に鉄筋コンクリート造の床板のことを指します。
この床スラブは、木造の床と比較して遮音性が高いのが特徴です。子供の走り回る音や家具を動かす音などの重量床衝撃音は、床スラブで防ぐことが可能です。
面積などの条件にもよりますが、床スラブの厚みがあるほど効果的な防音対策が期待できます。また、床スラブは固い材質なので、変形や振動が少ないという特徴も持っています。
子供の走り回る音を防ぐためには、通常のフローリングより防音効果が高い遮音フローリングの使用もおすすめです。
遮音フローリングは、フローリングの下にクッション性の遮音材がついているものが一般的です。クッション性の遮音材が組み込まれているので、柔らかくふかふかした感触があります。
遮音フローリングは重量床衝撃音を防ぐことができますが、大きな声や楽器の音のような空気を伝わり響く騒音を防ぐことはできないので注意しましょう。
重量床衝撃音を防ぐためには、防音二重床にするという方法もあります。
防音二重床は、床仕上材、下地調整剤の下に防振ゴムや支持ボルトを使うことで、コンクリート部分と内装部分に空間ができ、床を二重構造にします。
床を二重構造にすることで、重量床衝撃音が下へ響きにくくなるでしょう。防音二重床はメンテナンスが行いやすかったり、床下の配管設備の移動がしやすかったりといったメリットもあります。
子供の走り回る音のような重量床衝撃音は、何も対策を施さないでいると、騒音が響いてご近所トラブルになる可能性もあります。
出来る限りの防音対策を施すことで、周りへの配慮ができますし、子供の音を気にすることなく生活することができるでしょう。
しかし、自分で行う防音対策は限界があります。
効果的な防音対策を目指すなら、プロのリフォーム業者に相談することが大切です。
ぜひ、実績と経験があるプロのリフォーム業者に相談し、効果的な防音対策を行ってくださいね。